ミドルエンドからハイエンドのゲーミングPCでは、 RTX3060、RTX3070、RTX3080のGPUがよく使用されます。
どれも高性能で、大人気なGPUです。今PCを購入しようとしている人で、この3種類のGPUに迷ってる人はたくさんいます。
そこで、GPUに迷ってる人に向けて「FF14」「APEX」「フォートナイト」「Minecraft」の4つのゲームをRTX3060搭載のゲーミングPC、RTX3070搭載のゲーミングPC、RTX3080搭載のゲーミングPCのそれぞれで検証した結果を紹介します。
各GPUの性能と特徴
まずは、各GPUの性能と特徴について解説します。なお、性能の比較には、ベンチマーク「3D Mark Tine」を使用しています。
また、それぞれのGPUの特徴について解説していますので、是非参考にしてください。
最初に各グラボの性能一覧を載せておきます。
RTX3060の性能と特徴
プロセッサ数:3584
RTコア数:28 Gen2
Tensorコア数:112 Gen3
ベースクロック:1320MHz
ブーストクロック:1780MHz
メモリ量:12GB GDDR6
メモリスピード:15Gbps
メモリバス帯域幅:360GB/s
TDP:170W
電源コネクタ:8pin × 1
価格:70,000円前後
RTX3060は、ミドルエンドを代表するGPUです。GDDR6でありながら12GBのメモリを搭載していることが最大の特徴です。
フルHDが主なターゲットですが、4Kにも対応しています。また、ショートモデルもあるため小型PCに搭載することも可能です。
RTX3060のベンチマーク「3D Mark Time」スコアは約9,000と、かなり高いです。
RTX3070の性能と特徴
プロセッサ数:5888
RTコア数:46 Gen2
Tensorコア数:184 Gen3
ベースクロック:1500MHz
ブーストクロック:1730MHz
メモリ量:8GB GDDR6
メモリスピード:14Gbps
メモリバス帯域幅:448GB/s
TDP:220W
電源コネクタ:8pin × 1
価格:100,000円前後
RTX3070は、コストパフォーマンスの優れたGPUです。従来モデルのRTX2080Ti(新品価格174,800円)と同等の性能でありながら、価格が100,000円前後とかなりお得になっています。
従来のモデルからずば抜けた性能はありませんが、RTX2080Ti相当のGPUを7万円も安く手に入れることができるのは魅力的ですね。
RTX3070のベンチマーク「3D Mark Time」スコアは約14,000です。
RTX3080の性能と特徴
プロセッサ数:8704
RTコア数:68 Gen2
Tensorコア数:272 Gen3
ベースクロック:1440MHz
ブーストクロック:1710MHz
メモリ量:10GB GDDR6X
メモリスピード:19Gbps
メモリバス帯域幅:760GB/s
TDP:320W
電源コネクタ:8pin × 2
価格:150,000円前後
ファンやコアパイプの改良により、高い冷却性を実現しているGPUです。また、それでいて遮音性にも優れています。
最高画質の4Kでも100fps以上を出すことが可能で、従来モデルのRTX2080Tiと比べると1.5倍〜2倍ほどの性能があります。
RTX3080のベンチマーク「3D Mark Time」スコアは約16,000です。
各ゲームのGPU別フレームレート
ここからは4つのゲームをRTX3060、RTX3070、RTX3080でプレイした時のスコアについて解説します。
ゲーミングPC購入の参考にしていただければと思います。
FF14でのフレームレート
FF14は、オンラインMMORPGと呼ばれるジャンルのゲームです。サーバー内にたくさんのプレイヤーが集まり、チャットで会話したり、アイテムの取引をしたり、一緒にゲームの攻略をしたりします。
基本的なメインストーリーを進める点はこれまでのファイナルファンタジーシリーズと変わりません。ただ、強敵を倒す際は、サーバー内のプレイヤー4人または8人でパーティーを組んで挑むことができます。
FF14の推奨スペックは以下の通りです。
GPU:・NVIDIA® Geforce® GTX970 以上
・AMD Radeon™ RX 480 以上
メモリ:8GB以上
推奨スペックでFF14をプレイするなら、15万〜25万円のゲーミングPCが必要になります。
ただ、FF14は4K画質に対応しています。そのため、より高画質でプレイするならGPUはRTX3060、RTX3070、RTX3080を選ぶようにしましょう。
FF14についてもっと詳しく知りたい方は↓
FF14をRTX3060でプレイした場合
RTX3060でFF14をプレイした際のfpsは以下の表の通りです。
フルHD(最高):149FPS
WQHD(最高):100FPS
4K(最高):49.0FPS
RTX3060では、フルHDやWQHDの場合は快適にゲームをプレイすることが可能です。
しかし、4Kでゲームをプレイした場合は最大49fpsしか発揮できず、カクつきが気になります。
そのためRTX3060は、主にフルHDやWQHDでプレイすることが望ましいGPUと言えるでしょう。
ただ、FF14はもともと画質に拘っているゲームということもあり、WQHDでも十分画質は良いと感じました。
FF14をRTX3070でプレイした場合
RTX3070でFF14をプレイした際のfpsは以下の表の通りです。
フルHD(最高):185FPS
WQHD(最高):143FPS
4K(最高):45~75FPS
RTX3070では、フルHDやWQHDだけでなく4K画質でも最高60fpsを超えるスコアを出すことができます。そのため、4K画質でゲームをプレイすることが可能です。
ただ、4K画質での最低fpsが45fpsということもあり多少はカクついてしまいます。
いつでも快適に4K画質をプレイできない点は気になりますね。しかし、WQHDならサクサクと快適にプレイすることができるのおすすめです。
FF14をRTX3080でプレイした場合
RTX3080でFF14をプレイした際のfpsは以下の表の通りです。
フルHD(最高):209FPS
WQHD(最高):167FPS
4K(最高):56~97FPS
RTX3080でFF14をプレイした場合、4K画質でも十分快適にプレイすることができます。
また、WQHDもfpsも余裕で144fpsを超え、フルHDに至っては200fpsを超えています。
4K画質の最低fpsも56fpsと高く、カクつきも心配ありません。
FF14を4K画質でプレイしたいなら、RTX3080搭載のゲーミングPCを選ぶようにしましょう。
APEX(Apex Legends)でのフレームレート
APEX(Apex Legends)は、基本無料でダウンロードすることができるバトルロワイヤルゲームです。
課金要素はスキンやセリフ、バナーが主なので、課金者と無課金者でゲームの有利不利がありません。
また、ほとんどのバトルロワイヤルゲームで定番のソロプレイモードはなく、必ず3人1チームで行動します。
AREXは他のバトルロワイヤルゲームとは違い、マップ内に存在する復活ポイントに行けば完全に倒されてしまった仲間を復活することができます。
倒されても、復活してまた戦うことができるのは、AREXならではの魅力と言えるでしょう。
APEXの推奨スペックは以下の表の通りです。
GPU:・GeForce GTX 970
・Radeon R9 290
メモリ:8GB以上
推奨スペックでAPEXをプレイするなら、15万〜25万円のゲーミングPCが必要です。
ただ、APEXは4K画質に対応しています。そのため、より高画質でプレイするならGPUはRTX3060、RTX3070、RTX3080を選ぶようにしましょう。
APEXをRTX3060でプレイした場合
RTX3060でAPEXをプレイした際のfpsは以下の表の通りです。
フルHD(最高):183FPS
4K(最高):73FPS
RTX3060を使用してフルHDでプレイした場合の最高fpsは、183fpsです。
これだけの性能があれば、RTX3060でもAPEXをフルHDで快適にプレイすることができます。
また、4Kでプレイした場合の最高fpsは73fpsでした。こちらは快適とまでは行きませんが、十分プレイすることができます。
ただ、APEXはシューティングゲームなので、敵よりも素早く反応する必要があります。
そのため、多少不安定な4K画質でプレイするのはあまり望ましくありません。RTX3060では、フルHDをメインで使用することになるでしょう。
APEXをRTX3070でプレイした場合
フルHD(最高):265FPS
4K(最高):112FPS
RTX3070搭載のゲーミングPCでフルHDでAPEXをプレイした際の最高fpsは265fpsです。
RTX3070ではAPEXをフルHDで十分快適にプレイすることができます。
また、4K画質でプレイした際の最高fpsは112fpsです。ちなみに、これも十分快適にプレイすることができます。
そのため、APEXを4K画質でプレイするためにゲーミングPCを購入を考えている人は、RT3070搭載のゲーミングPCがおすすめです。
APEXをRTX3080でプレイした場合
フルHD(最高):300FPS
4K(最高):155FPS
RTX3080を使用してAPEXをフルHDでプレイした際の最高fpsは300fpsです。
これだけの性能があれば、ゲームの快適さを求めるには十分すぎます。また、4K画質でプレイした際の最高画質は155fpsです。
そのため、4K画質でも144Hzゲーミングモニターの性能をフルに発揮することができます。
フォートナイトでのフレームレート
フォートナイトは、「バトルロワイヤル」というジャンルのゲームです。
バトルロワイヤルとは、一つの広大なマップに100人のプレイヤーが集まり、武器を拾ったり防具を身につけたりしながら最後の1人になるまで戦うゲームのことです。
他のバトルロワイヤルゲームにはないフォートナイトならではの魅力の一つに建築要素があります。
移動中に木材や鉄といった素材を集めたら、好きなタイミングで好きな場所に物体を建築することができます。作戦の一部として建築で敵を翻弄しながら戦うことができます。
フォートナイト推奨スペックは以下の表の通りです。
GPU(グラボ):GTX 960
メモリ:8GB
推奨スペックでフォートナイトをプレイするなら、GTX960を搭載した10万円程度のゲーミングPCで十分です。
ただ、フォートナイトは4K画質に対応しています。そのため、より高画質でプレイするならGPUはRTX3060、RTX3070、RTX3080を選ぶようにしましょう。
フォートナイトについてもっと知りたい方は⇓
フォートナイトをRTX3060でプレイした場合
RT3060でフォートナイトをプレイした際のfpsは以下の表の通りです。
高画質(DLSS OFF):218FPS
4K最高(DLSS OFF):51FPS
RTX3060を使用してフォートナイトで最高画質をプレイした際のfpsは218fpsです。そのため、最高画質設定でも十分快適にプレイすることができます。
また、フォートナイトは4K画質にも対応しています。RTX3060を使用して4K画質の最高設定でプレイした際の性能は51fpsです。プレイすることは可能ですが、快適とまでは言いにくいでしょう。
ただ、表には記載していませんが、4K高画質設定なら199fpsでプレイすることができます。 RT3060でフォートないとをプレイする際は、4K高画質設定が望ましいでしょう。
フォートナイトをRTX3070でプレイした場合
RTX3070でフォートナイトをプレイした際のfpsは以下の表の通りです。
高画質(DLSS OFF):290FPS
4K最高(DLSS OFF):138FPS
RTX3070を使用すると、高画質設定なら290fpsを出すことが可能です。ゲームをプレイするだけなら十分すぎる性能と言えます。
また、4K画質最高設定でプレイした際は138fpsです。そのため、RTX3070を使用すれば4K最高画質でフォートナイトを快適にプレイすることができます。
フォートナイトを4K最高画質でプレイするためにゲーミングPCを探している人は、RTX3070搭載のゲーミングPCを選ぶことをおすすめします。
フォートナイトをRTX3080でプレイした場合
RTX3080でフォートナイトをプレイした際のfpsは以下の表の通りです。
高画質(DLSS OFF):347FPS
4K最高(DLSS OFF):180FPS
RTX3080を使用してフォートナイトをプレイした場合、高画質設定なら347fpsを出すことが可能です。
そのため、240Hzのゲーミングモニターを使用してもその性能を遥かに超えてしまいます。ゲームをプレイするには十分すぎる性能と言えるでしょう。
また、4K最高画質設定でプレイした際のfpsも180fpsです。こちらも、14Hzゲーミングモニターならフルで性能を発揮することができます。
安定して4K最高画質設定でフォートないとをプレイしたい人には、RTX3080がおすすめです。
Minecraftでのフレームレート
マインクラフトはサンドボックスと呼ばれるジャンルのゲームです。全てがキューブ状のオブジェでできた世界でプレイヤーを操作し、自由に物を作ることができます。
目に見えるものは全て壊したりアイテムとして手に入れることができる、とても自由度の高いゲームです。
その自由度の高さからイメージトレーニングとしても注目されており、昨今では子供の教育のばで使用されることもあります。
オンラインにも対応しており、世界中の人とサーバー内で物づくりをすることができます。
Minecraftには、通常のMinecraftとは別に「Minecraft with RTX」があります。「Minecraft with RTX」はRTXシリーズのGPUに対応していて、より画質が綺麗なMinecraftを楽しむことができます。
そこで本記事では、通常のマインクラフトと「Minecraft with RTX」の推奨スペックを紹介します。
通常のMinecraftの推奨スペックは以下の表の通りです。
・Intel Core i3 シリーズ
・AMD Athlon II (K10) 2.8 GHz
GPU
・GeForce 2xxシリーズ以上
・AMD Radeon HD 5xxxシリーズ 以上
メモリ
4GB
Minecraftは表示が非常に単純なため、推奨スペックもかなり低性能になっています。
もちろんRTXシリーズのGPUでプレイすることは可能ですが、これならわざわざRTXシリーズのGPUを使用しなくても十分プレイすることができます。
一方で、「Minecraft with RTX」の推奨スペックは以下の表の通りです。
GPU:GeForce RTX 2060以上
メモリ:8GB以上
こちらは画質に拘っている分、求める性能が高くなっています。 そのため、「Minecraft with RTX」なら、RTX3060、RTX3070、RTX3080の性能が役に立ちます。
「Minecraft with RTX」をRTX3060でプレイした場合
RTX3060で「Minecraft with RTX」をプレイした際のfpsは以下の表の通りです。
フルHD:91fps
4K:48fps
RTX3060で「Minecraft with RTX」をフルHDでプレイした際のfpsは91です。
これだけのfpsがあれば、十分快適にゲームをプレイすることができます。ただ、4Kの場合は48fpsと快適とまでは言いにくい結果になります。
RTX3060を「Minecraft with RTX」をプレイする場合は、フルHDでのプレイを視野に入れるようにしましょう。
「Minecraft with RTX」をRTX3070でプレイした場合
RTX3070で「Minecraft with RTX」をプレイした際のfpsは以下の表の通りです。
フルHD:124fps
4K:70fps
RTX3070を使用してフルHDでプレイした場合は124fpsを出すことが可能です。十分快適にプレイできる結果と言えます。
また、4Kでプレイした場合も70fpsあります。そのため、目立った問題がなくゲームをプレイすることができるでしょう。
もちろんゲームをする分には問題ありませんが、安定したフレームレート求める人にとっては物足りない部分があります。
「Minecraft with RTX」をRTX3080でプレイした場合
RTX3080で「Minecraft with RTX」をプレイした際のfpsは以下の表の通りです。
フルHD:154fps
4K:92fps
RTX3080を使用して「Minecraft with RTX」をプレイした場合、フルHDなら154fps、4Kなら92fpsを発揮することがきます。そのため、もちろんどちらも問題なくプレイすることができます。
高画質を安定したフレームレートで楽しみたい方は、RTX3080がおすすめです。
まとめ
本記事では、ミドルエンドからハイエンドのゲーミングPCでよく使用される RTX3060、RTX3070、RTX3080のGPUで、「FF14」「APEX」「フォートナイト」「Minecraft」の4つのゲームのフレームレートをそれぞれで検証した結果を紹介しました。
RTX3060、RTX3070、RTX3080の3種類のGPUはどれも高性能で、それぞれの良さがあります。
最後に言っておくと、人気のGPUはRTX3060です。
コスパ、性能共に良いので非常に人気が高い。
ただ、BTO各社それぞれ色々なRTX3060搭載のゲーミングPCを出しているので、選ぶのに苦労しますよね。
「どれを買ったらいいかわかんないよ」
った方は、ぜひ下記記事をご覧ください。
ぜひご自身の求める性能やお財布事情と相談して、ぴったりのGPUを見つけてください。