ゲーミングPCを長く使っていくためには、大切に使うというだけでは不十分です。故障となる原因を未然に解消しておく必要があり、その1つとして「熱」への対策が挙げられます。
ゲーミングPCにとって「熱」は故障の原因となりますので、長期間にわたって使っていくのであれば、必ず対策しておきたい部分です。
今回はゲーミングPCの熱対策において、ケースファンの部分を解説していきます。
ケースファンを設置する意味とは、またケースファンの役割や効果などについて触れていきますので、ぜひ最後までチェックしてみてください。
ケースファンは必要?
ゲーミングPCにおいて、ケースファンは軽視されがちなパーツと言えるでしょう。
ゲーミングPCの性能は、ビデオカードの性能やメモリ・HDDの容量、CPUの処理速度など、ゲームをするにあたって重要なパーツばかりに目がいきがちです。
しかしケースファンは、ゲーミングPCの熱対策において重要な役割を担っており、長く使っていくうえで欠かせないパーツ。
疎かにしていると、ゲーミングPCに様々な影響を与えてしまいますので、しっかりと対策したい部分です。
まずはケースファンの役割について紹介していきましょう。
熱対策において重要であるといっても、どのような働きをしているのかを知っておかなければ重要度も分からないでしょうから、しっかりとチェックしてください。
ケースファンの役割
ケースファンは外部から空気を取り込み、内部の空気を外部へと排出するはたらきがあります。
ケース内部の空気を循環させることによって、冷たい空気を入れて、こもっている熱を外に逃がしてくれます。
ケースの中の空気を循環させることによって、内部温度の上昇を防いでくれます。
その結果、各パーツが故障する可能性を抑えることになるため、ゲーミングPCを長く使う秘訣と言えるでしょう。
もしもケースファンを設置していなければ、この空気の循環が滞ってしまうことになります。
本体温度が上昇していき、パーツが壊れやすい状態になるため、ゲーミングPCが危険な状態にあると言えるでしょう。
吸気ファンと排熱ファンの違い
ケースファンには、空気を取り込む「吸気ファン」と空気を輩出する「排熱ファン」の2つがあります。
といっても設置する際の方向によって変えられるので、製品は同じケースファンになります。
扇風機の後ろは風がこなくて、前はきますよね。
それと同じで、ファンを取り付ける際に風を送る側を外向きにすると「排熱ファン」、内側にすると「吸気ファン」になります。
どちらがいいとかではなく、どちらかが欠けていては熱対策とは言えません。必ず2種類のファンを設置し、ケース内部の空気を循環させるようにしましょう。
また、ケースファンを設置するにあたって、いくつか注意しなければならないポイントがあります。その辺りについても、しっかりと確認してほしいばかりです。
ケースファンを設置する時に気をつけること
ケースファンを設置することは難しくありません。
しかし、ある程度注意しなければならないことがあり、間違って設置すると正しいケースファンの効果を得られません。
ここからは、ケースファンの設置をするにあたって気を付けたいポイントを紹介。
そして設置する方法を簡単に解説していきますので、これからケースファンを設置しようと考えている人は参考にしてみてください。
ファンの向きに気を付ける
ケースファンには「吸気」と「排熱」の2種類がありますが、どちらも基本的には同じものです。
「吸気」と「排熱」の異なる役割を持っているのは、取り付ける向きで働きが変わるためで、もし設置方法を間違えると正しい効果が得られません。
基本的にケース前面と下部には吸気方向でファンを取り付けて、背面と上部には排熱方向で設置するのが基本になります。
ケースによって変化する場合もありますが、前面と後方の2か所に設置すれば、ケースファンとして十分に機能します。
マザーボードに接続する
ケースファンをそれぞれの場所に取り付けたら、それぞれから伸びているケーブルをマザーボードに接続していきます。
ファンも電力で動くパーツですので、マザーボードから供給してもらうことにより、回転して吸気と排熱をします。
具体的にはマザーボードの「FAN」の部分に接続します。
マザーボードによって接続できる個数が決まっており、またケースの形状によっても設置できる個数が変わってきます。
まずはケースにどこまでファンを設置できるのか、その次にマザーボードに接続する位置を確認してから、ケースファンを購入するようにしましょう。
ケースファンを設置する効果
ケースファンはゲーミングPCの熱対策になりますが、その具体的な効果についてはわかり辛いです。
なので、ケースファンを設置することによって得られる効果について解説していきましょう。
ゲーミングPCを長く使っていくためには、ケースファンの設置は不可欠です。
これから説明するケースファンの効果を知ってもらって、重要性を知ってほしいと思います。
パーツの故障リスクが低くなる
パソコンは熱に弱いです。
そのくせパソコンは熱を発するので、長時間使い続けることによって、ドンドン寿命が縮まります。
特にビデオカードやHDDは熱に弱いパーツです。
HDDは熱に晒されることにより、保存が上手くできなくなったり、保存していたデータが消えてしまう可能性があります。
HDDだけでなく、他のパーツも高温の状態にさらされると、うまく性能を発揮してくれません。
そのまま壊れてしまうことも多いので、熱対策はゲーミングPCを長く使えるかどうかにすごく影響します。
ビデオカードの性能を維持する
ゲーミングPCにおいて最も重要なパーツはビデオカードです。
ビデオカードはゲームのグラフィックに大きく関わるパーツで、高温状態にさらされると映像に乱れが生じることも。
ラグだけでなく、フレームレートの低下や画質の低下なども起こりますので、ゲームを快適に楽しむためには、熱対策が必要不可欠です。
ケースファンを追加したからといって、大幅な性能向上は見込めませんが、静音性や安定性が上がるのでおすすめです。
ケースファンを設置するとうるさい?
ケースファンはパソコンケースの形状によって、設置できる個数が変わってきますが、前面には複数個を取り付けることができます。
また、前面と背面だけでなく、上部と下部にもそれぞれケースファンを設置することができ、より多くのファンを取り付けることによって熱対策も高まります。
しかし気になるのは、多くのファンを設置することによって、ゲーミングPCを起動している時の音がうるさくなるのではないか?ということでしょう。
そこでここからは、ケースファンの騒音について説明していきます。
気になっている人はチェックしてもらって、不安を解消するきっかけにしてみてください。
本体温度が高くなるとうるさくなる
パソコンから発生する音がうるさくなるのは、それぞれのパーツがフル稼働していることが原因です。
フル稼働する原因に多いのはビデオカードです。
ビデオカードの場合は、高画質を描写する際などに本体から騒音を発生します。
また他のパーツにしても、より性能を発揮しようとして、大きな熱と音を発生するもの。
また、ケース内部に熱がこもっている状態でも、同様の現象が起きます。
熱がこもると本来の性能を発揮できないため、ビデオカードなどがフル稼働し、凄まじい音を発することも珍しくありません。
同時に熱も発生しますので、熱がこもっている状態で発熱すれば、パーツの寿命も縮まってしまいます。
こういったパソコンの騒音の原因は、ケースファンを追加することで、騒音防止ができますので、結果的には放置するよりケースファンを追加するほうが静かになります。。
ファン自体の音は割と静か
ケースファンを設置すれば、ケース内部の熱を外部に排出してくれますので、各パーツから騒音を発生させる状態にはなりません。
しかしファン自体も回転することによって音が発生しますので、それでは本末転倒ではないかと感じる人もいるでしょう。
ところが、ケースファンを多く設置していたとしても、ファン自体の回転音はそこまで大きくありません。
むしろファンを設置していない状態で各パーツがフル稼働している時と、ケースファンを設置している状態とでは、後者の方が静かです。
熱対策だけでなく騒音対策にも一躍買ってくれるため、ケースファンは設置するべきと言えるでしょう。
また、長期間にわたって使うのゲーミングPCを使いたいのであれば、ケースファンは追加しておいた方がいいです。
まとめ
ケースファンは軽視されがちなパーツですが、熱対策や騒音対策を解消してくれます。
大切なゲーミングPCだからこそ、長期間を使っていくなら、しっかりと意識したい部分と言えるでしょう。
設置をするにあたっては、特に難しい作業はありません。
ただし、ファンの向きに気をつけることや、ケーブルをマザーボードに接続するなど、初心者の人は間違えやすいですので注意したいところ。
ぜひゲーミングPCにケースファンを設置してもらい、長期間にわたって使える状態にしてください。
そして快適にゲームをするためにも、ファンを設置していつでも楽しめる状態にしましょう。
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