自作パソコンは好みのパーツを購入し、組み込んでいくことによって望んでいるスペックを持ったパソコンを作ることができます。
パーツ選びに自由度が高いため、具体的なスペックや構成が思うがままですが、パーツ選びが大変というデメリットもあります。
しかし理想のゲーミングPCを手に入れるのであれば、自作パソコンほど適したものはありません。
今回は予算30万円に対して、どんなゲーミングPCを作ることができるのかを解説していきます。
自作パソコンで注意したいこと
自作パソコンは自由にパーツを選ぶところから始まります。
実際に作る場面になると、プラモデルを作るような感覚で作業ができますが、そこにはいくつかの注意点が必要です。
まずは自作パソコン初心者の人に向けて、注意すべき点を紹介していきます。
パーツの相性問題
自作パソコンはパーツ選びの自由度が魅力的で、思うがままの構成でゲーミングPCを作ることができます。
しかし大きな問題があり、パーツには相性が存在しています。
パーツ同士の相性が悪いと、うまく起動ができないという症状が発生し、もし問題なく起動ができたとしても、不具合が生じる可能性があります。
同じメーカー同士のパーツを使用すれば、そういった場面には出くわしません。
ただ予算の問題もあり、メーカーを統一するのは難しいことから、事前に口コミなどからパーツの相性を確認しておくといいでしょう。
組み立て時は静電気に注意
自作パソコンにおいて一番気を付けなければならないのが、静電気です。
各パーツは熱に弱いのはもちろんですが、それ以上に静電気は故障の一番の原因です。
例えば冬場であれば、セーターを着た状態で組み込んでいくと、静電気が発生してパーツが一発で壊れてしまう恐れがあります。
そのため、必ず静電気対策をしっかりとしておきながらパーツを取り付けていくようにしましょう。
自作パソコンで起きがちなミス
自作パソコンはパーツを問題なく組み込んだとしても、うまく起動しない場面が多々あります。
そこには様々な原因が考えられますが、ここでは一般的なミスについて紹介してきましょう。
CPUのピンを折ってしまう
まず自作パソコンで慎重になるべき作業は、マザーボードにCPUを取り付ける場面です。
CPUを取り付ける向きが決まっているだけでなく、マザーボード側のソケットには細かなピンがあり、これは折れやすくなっています。
一本でも折れてしまうと、CPUを取り付けてもパソコンは起動しません。
また曲がっていても同様に起動しませんので、CPUを取り付ける際は、より慎重になってください。
配線が間違っている
自作パソコンで難しいのは、各パーツをマザーボードに接続するケーブルや、ケースから伸びている様々な線をマザーボードに配線する作業です。
パソコン内部には非常に多くのケーブルが伸びているため、それら1本ずつを正確に正しい場所に接続しなければなりません。
間違っているとパソコンが起動しないだけでなく、起動したとしてもエラーが発生するため、その問題を解決するために時間をかける必要が出てきます。
初心者にとっては特に難しい部分になりますが、説明書を読みながらしっかりと取り付けていけば、正しくパソコンが起動するでしょう。
30万円で組むハイエンドゲーミングPC
ここからは実際に、予算30万円で組むゲーミングPCについて解説します。
予算30万円があれば、具体的にどんなスペックのゲーミングPCが作れるのか、各パーツを取り上げながら紹介していきます。
どんなパーツが購入できるのか、またどんなスペックが完成するのかなど、これから自作パソコンを作ろうと考えている人は参考にしてみてください。
CPU
CPUはIntel社かAMD社のどちらかを選ぶことになります。
一般的にパソコンゲームは、Intel社製CPUを前提に作っている傾向にあり、また安心して使っていくためにもIntel社製が良いでしょう。
そこでCore i7かCore i9のどちらかを選択することになります。
ゲームをする分にはCore i7で十分ですが、予算30万円もあれば、Core i9も十分に手に入れることができます。
わざわざ最高性能をもつCore i9を購入する必要性はありませんので、他のパーツや周辺機器への投資などと相談しながら検討しましょう。
マザーボード
マザーボードは各パーツを取り付ける基盤となるため、あまり目立ったパーツではありません。
しかしマザーボードの性能によってできることが変わってくることから、やはり慎重に吟味したいパーツです。
ゲーミングPCとして購入するのであれば、チップセットは高性能なZシリーズとなるでしょう。
他にもストレージ類に関係してくるGen4対応の有無など、予算を大きく取って損はないパーツとなります。
グラフィックボード
ゲーミングPCにおいて、グラフィックボードの性能がスペックの良し悪しに大きく関わってきます。
ゲーミングPCの格付けをする部分といっても過言ではないため、予算30万円のゲーミングPCにもなれば、最高クラスとなるGeForce RTX 2080を選ぶでしょう。
グラフィックボードだけで予算の半分以上を占める可能性がありますが、快適にゲームを楽しみたいのであれば、惜しみなく投資したい部分です。
最高クラスでなくとも、GeForce RTX 2070など他のグラフィックボードを選んでも問題ありませんが、最低でも2000番台を選びたいところです。
メモリ
メモリには関しては、容量だけに注目しましょう。
ゲーミングPCらしく光らせたいという場合、価格が高くなってしまう恐れがありますので、他のパーツを充実させるためにもそぎ落としたほうが良いかもしれません。
ゲームをする分には16GBさえあれば十分です。
32GBあれば不便になることはありませんが、一方で多すぎるという見方もできるため、16GBあれば問題ないといえます。
電源ユニット
電源ユニットは熱対策に関わってくる部分であるため、できれば予算をかけて選びたいパーツになります。
しかし必要な電力分さえ確保できていれば問題ないという見方もできるため、予算をかけるかどうかは各々の判断に委ねられるでしょう。
また、高価な電源ユニットになれば、電源から必要なケーブルだけを接続することができるため、配線のしやすさが生まれます。
ケース
ゲーミングPCの見た目に関わる部分で、こだわって選びたいという人が多いでしょう。
ケースに関してはどんな形状を選んでも問題ありません。
しかし組み込みやすさやエアフローを考えて、ミドルタワー以上のケースを購入するのがおすすめです。
ストレージ
ストレージに関しては、30万円のゲーミングPCならHDDとSSDの両方を搭載できるでしょう。
SSDに関しては様々な規格が存在しますが、なかでも高速通信でロード時間の短縮などを図りたい人は、M.2を選ぶことになります。
HDDに関しては価格があまり高くなっていませんので、2TBのHDDを購入しても十分に余裕があるでしょう。
どんなSSDを選ぶかによって、ストレージにかかってくる予算が変わってきます。
30万円のゲーミングPCにもなれば快適にゲームを楽しめるよう、最低でもM.2のSSDを選ぶといいかもしれません。
CPUクーラー
自作パソコンを長く使っていくのであれば、CPUは必須です。
CPUクーラーは様々なメーカーから様々な商品が販売されていますが、いずれにしてもパーツと干渉しないかなどを考えて購入しましょう。
また、あまりに大きすぎるCPUクーラーを購入すると、ケースに収まらないという問題も出てきます。
フルタワー型のケースを選んでいる場合、そのような制約はないに等しいですが、購入するのであれば大きさを意識してください。
OS
パソコンのパーツを買っても、OSがなければパソコンでゲームを楽しめません。
Windows10には通常版とPro版の2種類がありますが、特別な理由がない限りは通常版で問題ありません。
OSだけで2万円ほどの予算が必要で、また新しいパソコンを組むたびに必要になる部分ですので、忘れずに購入しておきましょう。
周辺機器
もし30万円の予算に余裕があるのであれば、周辺機器にも投資しましょう。
ゲーミングマウスやキーボードなどデバイスはもちろん、モニターも144kHzに対応したモデルを買うなど、こだわれる部分が多々あります。
ゲームを上手くなっていくためにも必要な部分になっていますので、惜しみなく投資したい部分ではありますが、あくまでも余裕がある場合に投資をしましょう。
まとめ
30万円もの予算があれば、不自由なくゲーミングPCをくみ上げることができます。
さらに各パーツの品質を高めることができ、まず納得できるゲーミングPCが完成するでしょう。
グラフィックボードに半分近くもの予算が削られてしまいますが、それでも他のパーツに十分な性能を持つ製品を選ぶことができます。
ぜひ実際に各パーツを取り揃えて、自分だけの理想のゲーミングPCを手に入れてみてください。